2009-01
ガラスCDの音質
- 2009-01-22 (木)
- その他
先日、メモリーテックというプレス会社で、ガラスCDの試聴をさせていただきました。
ガラスCDについては、既にユニバーサルからカラヤンのものが一昨年リリースされ、話題になりましたが、何と言っても驚くのはその価格。カラヤンの第9は20万円でしたし、今年リリースされるビクターのものは、18万円と発表されています。
まだ手作業の少量生産なので、高価格はやむ得ないとはいえ、高いですね。
さて、肝心なその音質。確かに良かったです。通常のポリカーボネイトのものより、音のエッジがくっきりして、高音が伸びる感じでした。オーディオの世界は、ほんのわずかの差にお金を投じる人も多いので、通常のCDの50倍しても、それなりに売れるんですね。
その試聴会で感じたのは、今回、もとのCDのプレス工場が何社かにまたがっていたのですが、そのプレス工場によって、ガラスCDとの音の差が違うということでした。つまりプレス工場によって、音の善し悪しがかなりあるということです。
以前から、そのような話は聞いていましたし、コロムビアに自社工場が有った頃は、Tuned CDという、マスタリングからプレスの工程までを厳密に管理したものを作ったこともあり、その効果は感じていましたが、改めて、プレスの工程管理の重要さを認識させられました。
ガラス云々以前に、その差の方が大きいのです。
その中で、通常CDの音が一番良かったのがメモリーテックプレスのもので、そのメモリーテックがガラスCDを作っているわけですから、素材の特性の良さとプレス技術で、確かに究極のCDとは言えるのかも知れません。
新素材CDと言う意味では、昨年からSHMCD(ビクター)、HQCD(メモリーテック)、Blu-specCD(ソニー)と、各プレス会社が力を入れており、コロムビアでも、HQCDを既にリリースしています。
HQはもちろん、SHMもBlue-specも比較試聴はしましたが、どれも通常CDとは違いがあります。ただそれも価格が倍近くする価値があるのかと言えば、私としては、微妙な気がしています。
以前、LINNのDSについて書きましたが、結局新素材CDの音がいいと言っても、全て同じ16bit、44,1kHzの音ですから、それをデータとして読み込んで再生するDSにはかなわないと思うのです。実際、DSを聴いたときほどの衝撃は、新素材CDにはありませんでした。LINNのDSシリーズは、一番安いものでも30万円近くしますから、簡単に買えるものではありませんが、ガラスCDを買うなら、DSプレイヤーを買った方がコストパフォーマンスは遙かにいいですよね。それで自分の持っているCDが、全てマスターに近い音で聴けるようになるのですから。
マスターと言えば、試聴会で一番面白かったのは、DDPという、工場の送るマスターを再生できるプレイヤーもあって、ガラスCDの後にその音も聴かせていただいたのです。これが当然のことながら一番良くて、私たちがスタジオで作っているイメージそのままでした。とはいえ、マスターをそのまま売るわけにはいきませんし、このプレイヤーも特殊なもので、市販されていませんから、私としては、現状、家で音楽を聴くベストの装置というのはやはりLINNのDSだと思います。これで10万円台のものが出れば、是非買いたいところなのですが、円高で値下がりしないものでしょうか。
ところで、手前味噌になりますが、コロムビア/DENONでは、新素材による高音質CDをリリースする際、ただ素材を変えるだけでは本当の効果が出にくいので、必要に応じてマスタリングを施しています。これは、自社で録音を行い、ミックスからマスターまで作っている強みです。1月にリリースされたインバルのマーラーなど、良くなっているので、是非聴いてみてください。
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日本が世界に誇る偉大なる先達
- 2009-01-11 (日)
- その他
新年最初の出張は、浜松にあるローランドの研究所でした。
昨年、藤原道山の作品でご一緒した冨田勲さんの紹介で、ローランドの創始者の梯郁太郎さんに会いに行ったのです。
冨田さんと梯さんは、40年以上のおつきあいで、おふたりとも、最初日本では理解されなかった新しいものを、アメリカへ持って行き、先に海外で大成功を収めたという共通点があり、70代後半になった今でも、第一線で常にイノベイティヴなことを行っている、素晴らしい方々です。
今回は、梯さんのお力をお借りして、新しい映像作品を作るご相談をしにいったのですが、それ以外にも、ローランドで開発している新しい楽器をいろいろ見せていただき、そのクラフトマンシップとビジネス感覚に感嘆し、ほとんど生「カンブリア宮殿」状態でした。
改めて、今年も頑張らなければと思った、とても充実した一日でした。
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